招き猫先生の『ことちか日記』H27 9/15

先日記したように、全員が見事に「ことちか単語第一弾」を修了した愛する中1諸君の前に本日「ことちか単語第二弾」が立ちはだかった。
今回は、小説を読みこなすための語彙力特集である。

 

最初の二十個はこんなものである。

 

愛らしい…可愛らしい。
畏敬…偉いと感じて敬服すること。
上ずる…気持ちが高ぶって、声の調子が高くなる。
エキサイティング…はらはらさせられるような様子。
嗚咽…声を小さく出して泣くこと。
活発…元気で勢いが良い様子。
共感…他の人の考えや意見に、その通りだと感じること。
挫ける…勢いが弱くなる。元気が無くなる。
嫌悪…強く憎み、嫌うこと。
巧妙…やり方が上手な様子。巧みな様子。
さばさば…気分がすっきりする様子。
舌なめずり…食べ物や欲しいものなどを待ち構えること。
竦む…驚きや恐ろしさで動けなくなる。
正義感…正しいことを行おうとする強い気持ち。
粗野…乱暴で、下品なこと。
手持ち無沙汰…何もすることが無くて、暇なこと。
稚拙…幼い感じがあって、下手なこと。
募る…多くの人々に知らせて、集める。
たじろぐ…勢いに押されて、行動を躊躇う。怯む。
鈍感…感じ方が鈍いこと。

これが三百個ある。

 

「畏敬・嗚咽・挫ける・竦む・躊躇う・怯む」などは高校生諸君でも易々とは読めまい。年端も行かない中一に「なんてひどい」「それが何の効果があるの」などというお叱りが聞こえてきそうであるが。漢字を読むと言うよりも意味と併せて「考えてくれ」と生徒たちには伝えている。
つまり、「挫ける」は読めなくても、「勢いが弱くなる。元気が無くなる。」という意味を見て、「○○ける」という言葉を連想するのである。そして、「捻挫(ねんざ)って、捻(ひね)って挫(くじ)くって書くんだなぁ」などと学びを広げてほしいのである。

国語が苦手な生徒は、例外なく「漢字が読めない」「音読が苦手」である。
そして、国語が苦手な生徒は最終的に深い学びや総合的な学びが苦手となっていく。論理的思考の基本的ツールは「言葉」である。

吾輩は生徒に期待する。我慢強く期待する。この1年はとにかく「読み」に拘るのである。

「拘る」が読めなくても、「人から見ればどうでもいいことにとらわれて気にし続ける」という意味を見て、「こだわる」という言葉を連想する。そして、入試頻出語である「拘泥」を学んだとき、あっ、これは「こだわる」という意味を持つはずだと考える。そんな生徒を育てたいのである。

 

本日はここまで。

招き猫先生の『ことちか日記』H27 9/11

嬉しいことがあった。
一学期から修練を重ねていた「ことちか単語600」とその拡大版プラス600で約1200語の読みの確認テストを実施していた。
なかなか合格点が取れない生徒に対しては放課後の「先生と漢字を読む会」なども実施して、いよいよ最終確認に入ったところだった。

 

以下の傍線部を読む問題である。

 

一切…一つ残らず。
余韻…物事が終わった後まで残る味わい。
浪費…むだに使うこと。 
和む…気持ちが穏やかになる。 
奉仕…社会や人のために尽くすこと。 
担う…引き受ける。責任を持つ。
戯れる…面白がって遊ぶ。ふざける。 
不愉快…嫌な気分になること。不快。
要領…物事を上手に行う方法。こつ。
託す…人に頼む。預ける
帰省…ふるさとに帰ること。
矢面…激しい非難などを直接受ける立場。
束縛…自由に行動させないこと。
干渉…他人のことに立ち入り、口出しすること。
革新…考え方ややり方を変えて、新しくすること。
経る…時間がたつ。
無償…役立つことをしても、お金をもらわないこと。
意図…こうしようと考えていること。
育む…大切に守り育てること。 
辛うじて…やっとのことで。どうにか。 
著名…世の中に広く名前を知られていること。
風情…よい味わい。。 
始末締め括りをすること。片付けること。
傍ら…そば。横。
概ね…だいたい。おおよそ。
制する…人が何かしようとするのを抑えとどめる。

 

中学受験から大学受験レベルまで入っている。
中1にとっては厳しい内容であろう。しかし、愛する日大中中1諸君は果敢に挑んでくれている。
居残りで頑張った人たち、「絶対合格するから部活に行かせてください」と願い出てきた(吾輩はこのタイプ大好きである)少年たち、それぞれに頑張ってくれた。

 

結果は、

A組平均28.2点、

B組平均28.1点、

C組平均28.2点と素晴らしいものであった。

 

平均点の高さも驚きであったが、3クラスに差がないこと、全員の答案が「それぞれの頑張り」が伝わってくるものであったことを吾輩は喜んでいるのである。
授業の最初に思いっきりほめたのであるが、生徒諸君は「えっ、そんなにたいしたことなの?」というくらいにキョトンとしていた。
たいしたことなのである。全員が前を向いて取り組んでいる集団というものはたいしたものなのである。「絶対合格するから部活に行かせてくれ」と申し出た少年たちは見事全員合格していた。「漢字を読む会」で吾輩から厳しく注意され、泣き出した生徒も高得点で合格を果たした。それ以外でも「読み」を苦手にしている生徒たちが初めての合格や自己ベストの点数を見せてくれた。もちろん、普段から合格を果たしている生徒にとっては「当然でしょ」というもので満点が全体の3割は出ている。

チーム力というものは、トップと最下位の選手のモチベーションの差の象徴されると思う。その差が少なければ少ないほど、そのチーム力は高いといえる。くれぐれも技術の差や能力差ではなく、モチベーションの差なのである。我々教員の使命は生徒たちの人生に対するモチベーション、生きていくことに対するモチベーションを「いかにかきたてることができるか」ではないかと思う。

 

本校の理事長である野上秀文先生が、我々教職員に対する戒めの言葉としてよく引用なさるアメリカの著名な教師であったウイリアム・アーサー・ウォードの言葉に、

The mediocre teacher tells,
The good teacher explains,
The superior teacher demonstrates,
The great teacher inspires.

というものがある。

日本語訳は諸説あるようであるが、ここは吾輩風に、

自分のペースでただ教えるだけなのは、どこにでもいる先生
わかるようによーく説明するのは、いい先生
実際にやってみせる率先垂範型は、優れた先生、
本当に「偉大」といえる先生は、生徒の心に火をつける!

 inspires は本来の「吹き込む」という意味から転じて「奮い立たせる・鼓舞する」になったと聞く。吾輩は「触発する」という語感が好きでよく使っている。

greatな教師にはなれそうもないが、毎日毎日、生徒たちの心に火をつけるにはどうすればいいかを考え続け、しつこくやり続ける「熱いオヤジ」ではありたいものである。

 

本日はここまで。

招き猫先生の『ことちか日記』H27 9/9

「なかだるみ」という言葉がある。
中高一貫の六年間で言うと高校1~2年、中学校3年間でいうと中2、中学1年生で言うと2学期である。

 

現在、わが愛する中1諸君の間にも若干のなかだるみ?と思われる現象が垣間見られる。課題や小テストに対する取り組み、授業中の集中度などなど、中学生にありがちな処理能力の成長段階の差だけでは片付けられないものもある。

吾輩たちスタッフは焦ることなく、立ち向かわなくてはならない。叱るべきところは叱り、認めるべきところは認める。一つのことがうまくできないからと言って、その生徒を決めつけるようなことをしてはならない。また、生徒諸君にも「言葉を持ってほしい」のである。

学校生活、社会生活において、人間関係が必ず存在する。この人間関係というものはやっかいなもので大なり小なり必ず「誤解」「受け取り方の違い」などという「感情の齟齬」を繰り返しつつ進んでいく。そのとき、必要なものが「言葉」である。人間は大人であっても子供であっても、何かうまくいかないときに「説明」しないで、あきらめたり、怒ったり、敬遠したりと人間関係の構築を怠ってしまう。そこにその世代特有の「照れ」とか「複雑な心情」を抱く中学生などはおそらく「自分の気持ちや状況を言葉で説明する」という行為が最も苦手な人たちではなかろうか。

そのへんも理解したうえで、愛する中1諸君に相対しているつもりではあるが、どれだけ彼らの気持ちに寄り添ったり、理解したりできているのかはなかなかに難しい。とはいえ、「腫れ物に触る」ような指導をするつもりもない。吾輩は生徒諸君に「感謝と敬意」を抱き続ける。だからこそ、ダメなことはダメ、しつこく言わなければならないと思うことはしつこすぎるくらい言うことにしている。吾輩は彼らの「今」にも責任があるが、「将来」における責任を感じなければならないと思うのである。中1の少年少女に対して齢50を過ぎた吾輩は今日も一生懸命、全力を振り絞って授業をする。小言も言う。笑いもとる。遠慮はしない。しかし、「子供だからと」は思わない。「感謝と敬意」を込めて全力投球である。

 

嬉しいことがある。
厳しく叱った後、しつこく注意をした後、頑張ったプリントを提出してくれる生徒がいる。丁寧にノートを作ってくれている生徒がいる。笑顔で向き合ってくれる生徒がいる。救われる思いである。
日大中の生徒さん、やはり君たちは素晴らしい。

 

本日はここまで。

招き猫先生の『ことちか日記』H27 9/7

近頃の本校における「成績分析会」についてである。各学年・各コース毎に直近の模試の結果が出たときに実施される。
前回との比較、前年との比較、他校との比較が主な視点であるが、そこから前後して、各教科での分析まで行われる。

 

つい先般も7月のベネッセの学力テスト(高3は当然直近のマークや記述模試)を中心に、検討・分析が実施された。中学生も中3は高校1年生分を受験しているのでひとつ年上の先輩たちとの勝負の結果を見せてもらった。

近頃の検討・分析の際に、よく耳にするフレーズがある。以前にも使っていたとは思うのであるが、ここにきて顕著である。それは三つあって、『あきらめない指導』、『徹底した指導』、『それぞれに適した指導』というフレーズである。
まあ当然といえば当然であり、抽象的といえば抽象的なのである。しかし、結局これに尽きるのかなと吾輩は思うのである。

土曜日に実施した中1のベネッセ学力推移調査の過去問チャレンジでうれしいことがあった。この1学期こだわってやってきたことに「漢字の読み」がある。吾輩の持論は、「語句の修得は、読み→意味→書き」というものがある。「とにかく読めること」これを第一として、徹底的に読みにこだわってきた。今回のベネッセ学力推移調査の過去問に出題された「漢字の読み」は4問であった。その4問の正答率は96.6パーセント、これは全国的に見てもかなり高い数字と言える。しかし、吾輩がうれしかったのはそれではない。その4つの中に、よく小テストで出題していたものがあった。そしてその熟語は4月の段階で多くの生徒が読めなかったり、変な読み方をしていたものだった。今回、受験者全員が読めたのである。

全員が読めた
吾輩はこれが一番うれしいのである。

 

本日はここまで。

招き猫先生の『ことちか日記』H27 9/5

さてさて、本日は土曜日である。一般的には休日である中学校も多い中、愛する中1諸君は元気に登校している。
本日は多少のんびりした内容かな?と思いきやである。なんと、10月に実施される「ベネッセ学力推移調査」の過去問をテスト形式で国・数・英と実施するそうである。

 

ベネッセの学力推移調査について少し説明しよう。「調査」といってもそれはかなり難易度の高い校外学力テストである。まさに「羊の皮を被った狼」と言えよう。全国平均点が30点台であることもザラにある。小学校時代や学校の定期考査などだいたい70点を目処に作成したテストに慣れている生徒たちにとってはいささかショッキングな内容となる。

長崎県では長崎東・佐世保北・諫早高校附属などが参加している、全国規模で見ると現段階で最大の中高一貫校向けの模試なのである。中学受験が当たり前の首都圏・大都市圏で鍛え上げられた中学生たちを対象に作成された問題であるから、手ごわいのは当然といえば当然である。

 

国語の問題を見ると、
大問一は、言葉の知識と現代文法の問題。漢字の読み・書きに始まり、四字熟語・三字熟語・熟語の構成、送り仮名、単語・文節・文節の関係などが一問ずつ出題されている。
大問二は説明文、大問三は物語文がそれぞれ2000字程度の問題文で出題され、五十字・四十字という記述の問題もある。
大問三は、1500字程度の随筆文である。記述は少ないが、頭の柔らかさを求める傾向が強い。
これを解く制限時間は45分である。

正直、同じベネッセの高校1年7月の問題よりもきついかもしれない。

 

本校の生徒たちの平均点偏差値も中学1年生では例年40点台である。しかし、1年かけると偏差値が10点近く伸びてくる。つまり、全国レベルの平均点(偏差値50)までは苦手意識を持たず、落ち着いて「日大の国語」を学んでいけば到達できるのである。しかし、次の1年でまた偏差値が10伸びるのかというとそれほど甘いものではない。40台から伸ばすのと50台で伸ばすのとではわけがちがうのである。

とはいえ、確実に伸ばしていき、高校1年生では県内の最上位層に名を連ねている生徒が多数出てくるのは頼もしいことである。

現在の中1諸君も今後が楽しみな逸材ぞろいである。しかし、まだ大きなことは言わないでおこう。本日はただただ「立ち向かえ」「最後までやり遂げろ」「挑み続ける意志を持て」としか言っていない。

「なんだ、精神論か」ということなかれである。「技量が僅差ならば勝負を左右するのは精神である」吾輩は長年大学入試に挑み続けてきて確信を持ってそう思う。

 

本校の校長が今年掲げているように、「不撓不屈」の精神こそが必要なのである。
永田菊四郎先生曰く「努力は天才を凌駕する」
力野孝典校長曰く「不撓不屈、長崎日大ここにあり」である。

 

中1諸君の健闘を祈りつつ、本日はここまで。