【中学校】〜朝15分自学〜シーンとした静寂の中、自主的に学ぶ生徒達の姿
世界的ベストセラーになった「スマホ脳」の一文より。
著者は様々なエビデンスをもとにデジタル社会と脳の関係を論じています。著者によればデジタルデバイスの最大の問題は、脳があまりにも簡単に報酬を得られる点。脳にとって新しい情報はご褒美です。
スマホを見ていると、刺激的なニュースが次から次えと流れ込み、脳の報酬系を活性化させます。すると脳は常にご褒美を欲しがるようになり、衝動を抑制する領域が発達しにくくなる。退屈に耐えられず、刺激を求めてスマホを手放せなくなるのです。
これでは勉強にも集中できません。
すぐに報酬を得られるのが当たり前になると、地道な努力をコツコツと続けることも難しくなります。
本書でも、近年はクラシック楽器を習う生徒の数が著しく減っていることを取り上げ、「今の子供は即座に手に入るご褒美に慣れているから、すぐに上達できないとやめてしまうんです」と言う音楽教師の言葉を紹介しています。
それではどうすればこの事態に対抗できるのか。著者は「もっと体を動かしましょう」と言う提案をしています。運動によっていちばん改善されるのは知能的な処理速度だ。「運動をしていると頭の回転も速くなる」
人間の脳は元来、体を動かすためにできています。座りっぱなしでスクリーンを眺め続けている現代人がおかしいのであって、運動量を増やせば集中力や記憶力、ストレス耐性といった、人間が生きる上で必要な力を発揮しやすくなると記しています。