今週は高校総体前の特別時間帯で動いている長崎日大である。
毎年のことながら、この日程で動いていると、「いよいよだなぁ」と高校3年生の最後の大会が迫っていることを実感する。
それともうひとつ、先般もお知らせしたが、今週は「教育実習WEEK」でもある。
大学や免許等の違いによって実習期間の差はあるが、各教室を見て回ると、初々しい実習生の姿が垣間見られる。
昭和60年の6月、今から37年前になるだろうか。吾輩もここ長崎日大において教育実習をさせていただいた。
当時の指導教諭は、高校3年間、国語を教わり、高校2~3年次は担任としても可愛がっていただいた高橋渉(わたる)先生であった。
長崎日大の歴史に残る「ミスター実直」な高橋先生のご指導である。
指導案作成から板書計画、本時の目標の徹底と振り返りなどなど、毎時間が研究授業本番の意識で臨むように厳しく指導いただいた。
古文の徒然草と漢文の故事成語の単元であった。今でも何をどのように指導したか、鮮明に覚えている。
今回も、多くの卒業生の皆さんが教育実習に来てくれている。中学校1年生から知っている人や高校時代を明倫館の寮生として過ごした人、親子二代の長崎日大となる人、それぞれの学年を思い出させてくれる皆さんである。
吾輩の教科が国語であることから、特に関心を持ってしまう国語科の実習生は2人。
どちらも、東川先生が担任した、アカデミーコースで、サッカー部と剣道部に所属し、3年間、部活動と学業の高いレベルでの両立に挑んだ生徒さんであった。
今回の授業も「しっかり学んだ経験を持った人たちだな。」と感じるものであった。
前述したが、吾輩が、3年間高橋渉先生に国語を教わり、その吾輩から東川先生が3年間国語を教わった。今回、東川先生から3年間国語を教わった2人が教育実習に来ているのである。
他の教科はわからないが、国語いう教科は「高校時代において誰に教わったか。」が、その人の授業に大きく反映されるのではないかなと思う。
その点において、吾輩は「生徒」としてもだが、就職後も「国語の教員」としても高橋渉先生の薫陶を受けることが出来たわけである。
有り難きことこの上なしである。
残念ながら、吾輩は高橋先生の「不肖の弟子」であったが、東川先生は「出藍の誉れ」というべき立派な国語の先生に成長してくれた。
その教え子たちが頑張って後輩たちを指導している。
なんだか、しみじみと嬉しい。
「こういうのを伝統とかロマンとかと言って良いのかな。」と思ってしまう吾輩であった。
教育実習生の皆さんの前途に幸多かれ!である。
本日はここまで。