前日までの綿密な準備を経て、いよいよ本日は「芸術鑑賞会」の日となった。
令和2年度、3年度はご存じのコロナ禍の影響により中止、3年ぶりの開催となる。
午前・午後の2部構成で、全校の生徒さんが半分ずつに分かれての鑑賞となった。
会場である諫早文化会館の駐車場に車を止めた吾輩は、スクールバスで移動してくる生徒さんたちを眺めていた。
みんな、いつにも増して「いい笑顔」である。案内にあたってくれている演劇部の皆さんも手際が良い。
開演前の「寄席囃子」が聞こえてきただけで大拍手が起こっている。吾輩も開演直前のステージに出てご挨拶申し上げたのだが、生徒さんの温かい拍手をいただき、恐縮しつつ、ちとお話をした。こんな感じである。
本校の芸術鑑賞会は、中学生・高校生という豊かで、瑞々しい感性を持つ時代に、「生徒さんが芸術に触れる機会を作りたい」という学園の思いを込めて、例年、あらゆる芸術的ジャンルの中から、すばらしい表現者といえる皆様をお招きして実施してきました。しかし、ここ数年はコロナ禍によって中止が続き、本日は3年ぶりに開催することができました。何より喜ばしいことだと思います。
先般の「桜菊祭」のときに申し上げましたが、中学生・高校生の皆さんの日常はなかなかに忙しい。そして、笑顔で過ごせる楽しい時間もあれば、腹が立ったり、落ち込んだりと上手くいかず、心がとげとげしくなるときもあるかもしれません。私は、世の中を穏やかに和やかにして、人の心を豊かにするものが「芸術鑑賞」の意義のひとつだと思います。
本日は「日大寄席」と銘打って、落語や講談などを楽しむことができます。芸術、伝統芸能の中でも、特に、言葉の力によって、人を笑顔にして、楽しくさせたり、元気にする力や、マイナスのものを吹き飛ばしてくれる力があると言われています。本日は、穏やかな気分で、日本が誇る伝統芸能である落語をはじめ、「言葉による芸術」を堪能するとともに、今、ハッピーな人はさらに元気になるように、今、なかなかうまくいかないなと感じている人は、エネルギーを注入してもらう気持ちで、これからのひとときを味わっていただきたいなと思います。
みんなで、笑顔で、楽しみましょう。
最後になりましたが、今年度の芸術鑑賞会の開催におきましてご尽力いただいた各関係者の皆様、保護者の皆様に厚く御礼申し上げてご挨拶とさせていただきます。
ご挨拶を申し上げた後、客席の後方で様子を見ていたが、鑑賞マナーをしっかり守った皆さんの笑顔、笑い声がよく響き渡る「良い芸術鑑賞会」になったなぁと、文化会館を後にした吾輩である。
先般の「桜菊祭」にしても、今回の「芸術鑑賞会」にしても、マナーを守り、みんなで笑顔で、楽しむことができている長崎日大の生徒さんを素晴らしいと思う。
本日はここまで。