今井教頭渾身の「進路進路応援Blog」に「今月の言葉」が紹介されていた。
生徒の皆さんのみならず、書道部顧問の末竹華子先生による墨痕鮮やかな「今月の言葉」には、いつも力づけられている。
末竹先生、いつも素晴らしい作品をありがとうございます。 何よりも、誰に頼まれたわけでもなく、自ら始めた取り組みの長年の継続に感謝と敬意を表したいと思います。
さて、その「今月の言葉」である、
答え方でその人に知識があるかどうかわかり、
質問の仕方でその人に知恵があるかどうかわかる。
「答え方で…」という部分はともかく、「質問の仕方で…」という点は改めて「そうだよなぁ」と感じるものである。
10年近く前になるだろうか。現在、中学校で進めている「言語技術教育」の存在を知り、「これからの日大中に必要なものはこれだっ!」と確信した。
とにかく、生徒さんに提供する前に、自分が体験し、学ばなければと思い、単身、三森ゆりか先生の「つくば言語技術教育研究所」の門を叩いた。
そこから、「修行」が始まり、日大中への「言語技術教育」の導入までは4~5年かかるのである。
この間の吾輩の「つくば言語技術修行編」はまた他日ご紹介するとして、話を戻す。
言語技術教育のポイントのひとつとして、「質問」がある。
生徒の論理的思考の道筋を、指導者の巧みな「質問」によって導くのである。
情報を整理する。思考を展開する。この両方に有効である。生徒たちは導かれつつ、自ずから「適切かつ的確な思考パターン」を修得していくのである。
とはいえ、その「質問」「発問」の仕方が難しい。
質問して、相手の返答に応じて、瞬時に、次の質問を重ねて、導いていくのである。
相手は自分の想定内の返答をしてくれるわけではないから、質問者が詰まってしまったり、導くどころか、わけのわからない方向に暴走してしまい、結論にたどり着けないこともある。
吾輩も実際に指導していて、困り果てた経験がある。
言語技術の師匠である三森先生にそのコツをたずねたところ、
「そうね。そこが一番基本で一番大切なところなのよね。」と。
そして、「基本になるのは、6W1Hを駆使するところかな。」と。
ちなみに、6W1Hとは、
①When いつ起こったことか
②Where どこで起こったことか
③Who 誰が関係しているのか
④What 何が起こったのか 何を行ったのか
⑤Why なぜ起こったのか なぜ行ったのか
⑥What for 何のために
⑦How どのように どのような方法で どんなふうに
である。これは「質問」の切り口であると同時に、文章を要約するときのポイントでもある。
話すときや文章を書くときなども意識するとよい。もちろん「質問」するときも。
「質問の仕方でその人に知恵があるかどうかわかる。」なのである。
本日はここまで。