週が改まり、2学期もあと1週間というところまできた。
今週は、ICT教育公開授業が始まっている。各教科から選ばれたICT教育推進委員であるの先生たちが、それぞれに公開授業を展開してくれる。
アナログな吾輩の目から何枚も鱗が落ちる1週間となりそうである。
本日は、英語科代表のパワーズ先生と国語科代表の今井先生の授業を見に行った。
教室の生徒さんたちの机にはクロムブックが揃っており、何だかそれだけでワクワクしてしまう吾輩であった。
今井先生の授業教材は「伊勢物語」の「筒井筒」、国語の教員である吾輩にとっては長年慣れ親しんだ古文である。
単語、助動詞の識別&訳出、係り結びの説明、和歌の修辞法、適切かつわかりやすい説明が続く。
途中の説明にもプロジェクターは活かされていたが、ICTの効力を発揮したのは、授業の終盤、まとめの問いを生徒さん各々が自分の言葉で記し、全員の回答の提出と内容を一覧で確認しつつ、解説をするところ、そして、最後の最後に振り返りの小テストを瞬時に行い、正答率まで確認しつつ、コメントするシーンであった。
ICTを駆使することにより、ぐっと密度が濃くなる様子を味わうことができた。
時節柄「密」はいけないが、授業の「密度」はいくらでも濃くて良い。
さて、吾輩が今回学んだことは2つある。
第1に、ICTを駆使した授業は、どこで、どのように活用するかのアイデアが肝である、ということだ。つまり、端末などを使用した授業をすることを目指すのではなくて、「いかにして効果的な学びにつなげるか。」と、先生たちが面白がって、試行錯誤していかなければならないということになる。
第2に、何だかんだ言っても、先進的な授業の基盤には「確かな授業スキルが必要。」ということである。
デジタルツールを使いこなしてのティーチングスキルは不可欠な時代となる。
しかし、その基盤には、先生たちの真摯な学びや万全な教材研究がなくてはならない。そして、授業を受ける生徒さんたちにもある程度のモチベーションが必要だろう。
ICTを導入することで満足しないで、ICTを適切に駆使して、よりよい授業や快適な学校生活を提供することを目指していかなくてはならない。
本日はここまで。