土曜日の朝から、学校に来てみると、高校1・2年生の「県下一斉実力テスト」、高校3年生は、いよいよ最後のプレテストとなる「北予備共通テストプレ」の実施中であった。
「県下一斉」「北予備プレ」という響きは「年の暮れ」を感じさせる「季語」に近いものである。
それぞれのテストに真剣に挑んでいる生徒の皆さん、指導にあたる先生方に敬意と感謝を表したい。
さらに、夕方もう一度、学校内を見ていると、冷え込んできた夕刻の体育館周辺で、柔道部の諸君が忙しそうに動いている。
日曜日に開催する「永瀬杯争奪柔道大会」の準備であった。
今年一度も大会がなかった幼児、低学年の皆さんから、小学校5年生の皆さんを集めての大会であるそうな。
第1体育館一面に競技用の畳を敷くなど、会場設営に努めているのが、長崎日大中学・高校の柔道部だったのである。
さて、翌日の日曜日、早朝8時には大会が始まった。
時節柄、健康観察、検温、換気、手指の消毒、試合以外のマスク着用などなど、あらゆる点に配慮しつつ、さらに密を避けるために、開会式と閉会式もなく、各学年時間差による実施で、お昼にはすべて終了という流れであった。
リオ五輪のメダリストであり、東京五輪柔道81㎏級代表でもある永瀬貴規選手も参加してくれて、各学年の決勝戦の審判や表彰を手伝ってくれた。
忙しい中を駆けつけてくれた永瀬選手、今回の大会を中心となって開催した「剛柔心柔道クラブ」の木村先生や本校柔道部顧問の松本先生、ご協力いただいた保護者様、ご参加いただいたそれぞれの道場の先生方、選手の皆さんに深く感謝申し上げるところである。
そして、今回特に触れておきたいのが、長崎日大の柔道部諸君の働きである。
寒い中、前日からの準備~当日の受付、案内、審判、後片付けまで、笑顔でこなしてくれている姿に吾輩いたく感動した。
かの嘉納治五郎先生(講道館柔道の始祖とされる人物)が提唱なさった「精力善用(柔道の鍛錬の中で培った力を善きことに活用する。)」とはこのことだなと思った。
できる限りの対策を施しつつ、みんなが微笑みながら、少年・少女の奮闘を見守っている。この平和な光景を共有できた幸せなひとときであった。
本日はここまで。