「第22回デザイン科卒業生より」というタイトルつきのファイルをデザイン美術科科長の西先生から見せていただいた。
先週来校なさった鶴田英昭先生からあずかったものだという。
中を見ると、手紙が、
鶴田先生、突然の奇妙な荷物の到着を不審に思われたことでしょうね。
安心してください。29年前、平成3年3月に卒業したデザイン科、鶴田先生のクラスからのお届け物です。
お元気でお過ごしでしょうか。
今年私たちは卒業後30年目を迎えます。いい歳になりました。47~48歳です。
そこで30年目を記念し、3月に同窓会を企画し、そこで鶴田先生にメッセージを届ける予定でした。しかし、まさかのコロナウイルス感染拡大となり、中止せざるを得なくなりました。
全員のメッセージを集めるとはいきませんでしたが、課題未提出…ではなく、メッセージを準備する余裕がなかった人たちも「便りがないのは元気な証拠」だということで。
29年間の間に各々色々な道を辿っていますが、みんながこの長崎日大デザイン科の繋がりを大切に思っているようです。
鶴田先生にその思いをお伝えしたく、メッセージ集をお届けする運びとなりました。日々、不安なニュースが多い状況ですが、鶴田先生にはいつまでもお元気で過ごしていただきたいと願っています。
令和2年8月 長崎日大デザイン科22回生のみんなより
以上の文面であった。
一読して、率直に感じたのは、「羨ましい」という気持ちと、「デザイン科の繋がりってすごい」という思いであった。
今回は、吾輩が出張していたため、ご来校いただいた鶴田先生とお会いすることができなかったが、鶴田先生が吾輩に見せるように西先生に託してくださったのにはわけがある。
この年度のデザイン科には当時吾輩が顧問をしていた応援団の団長、副団長、幹部の部員が多く在籍していたからなのであろう。
加賀友禅で修行し、一角の職人となり、来る東京オリンピック開会式での海外選手団の衣装も手がけている古泉良典くん、東京でグラフィクデザインの会社を経営している北村満宏くんなどなどである。
鶴田先生の定番であった「チャンスの神様」のイラストも全員が大切に胸に刻んでいるようである。
うーん、教師冥利につきる!のである。
おそらく、長崎日大の歴史の中には、学級や部活動においてこのような素敵な繋がりがいくつもいくつも存在しているのだろう。
羨ましくもあり、誇らしくもある。
デザイン美術科素晴らしい。
長崎日大素晴らしい。
本日はここまで。