なぜか異様に寒くなった東京出張の際、とんぼ返り日程の中、2時間ほど時間が空いたので、三鷹に向かった。
なぜに、三鷹?
なぜなら、三鷹駅から徒歩20分、武蔵野市関前3丁目には、吾輩が大学時代を過ごした「日本大学俊英学寮」があるからである。
加えて言うなら、その寮が老朽化と時代の趨勢により、募集停止、60年近い歴史に終止符を打つことが決定したからである。
とにかく寮までの道を歩いてみた。
昭和61年当時と比べてはもちろんのこと、前回訪れた10数年前と比べても隔世の感があった。
そこまで時間がなかったので、寮内には入らず引き上げようと、駅に引き返す道すがらであった。
昔なじみの商店街を歩いていると、ひとりのおじいさんと目が合った。
「もしかしたら」とお互いに近寄り、話してみると、大学時代に通っていた床屋さんのお兄ちゃん(当時は)であった。
大学卒業時に、「長崎帰って国語の先生になります。」と話すと、選別に自分が使っていた国語関係の書籍をプレゼントしてくれた。
あれから37年である。お元気で今でも床屋さん現役であるそうな。
すっかり変わってしまった三鷹、武蔵野市の街並みであったが、記憶が残っていた。気ぜわしい出張の中、ほっこりさせていただいた。
人生、やはり大切なのは「人と人とのおつきあい」である。
本日はここまで。