もうひとつ、先週の話を続けよう。
日曜日のことである。学校に来て、「みんな頑張ってるかな?」と、体育館周辺を歩いていると、
第2体育館から、ひときわ大きな声が聞こえてきた。「高校総体前、気合い入ってるなぁ、どの部活かな?とのぞいてみると、県春季戦第3位と成長著しい女子ハンドボール部の皆さんだった。
中でも、一番声を出している部員さんを見て、吾輩ちと驚いた。
先般の春季戦で負傷してしまい、今回の高校総体への出場が厳しくなった部員さんだったのである。
普通であれば元気を失ってしまう場面であろう。それなのに、フォーメーション練習にも参加し、大きな声でみんなを鼓舞し続けているのである。
「自分ならこんな感じではできないな。」と、驚くと同時に感服してしまった。
立派なもんだなと思いつつ、校舎前に歩を進めると、柔道部の女子部員さんとバッタリ。
その部員さんは男子部員に混じっての厳しい練習に耐えて強くなってきた高校3年生、しかしながら、GWの頃、負傷してしまい、これまた県高校総体への出場が厳しくなった部員さんであった。
なかなか気の利いた言葉もかけることができない吾輩であったが、励ましつつ、しばし話している中で「保育士を目指します。」との言葉が。
「あなたが頑張ってきた柔道での経験と成長が保育士という職業に就いたあとに必ず活かされる時が来るよ。」と吾輩。
令和2年度のことを思い出した。コロナ禍によって高校総体をはじめ、すべての大会が中止となったあの年である。
中止を知らせる校内放送をするのは本当につらかった。
そのときの話の中で、「目標は大会で勝つこと、結果を出すことだったと思う。しかし、部活動の目的は成長することです。このつらい経験もしっかり受け止めて、自分の成長につなげていただきたい。」と話したのを覚えている。
放送のあと、当時、サッカー部の監督であった亀田陽二先生が「目標と目的、この意識は大事ですね。改めてそれを示していかなくてはいけませんね。」と声をかけてくれた。
部活動の目標は、優勝すること、勝つこと、結果を残すことなどなど、それぞれにあるだろう。しかし、目的はひとつ、「成長すること」である。
そして、「やり遂げる力を身につける」ことであろう。そして、その力は「学校を成長させる力」となる。
まあ、部活動に限らず、すべての生徒さんの学校生活において言えることなのであるが。
頑張れ!日大!、負けるな!日大!である。
本日はここまで。