せっかくのGW、学校にはちょこちょこ顔出して、部活動等の様子をのぞきに行くものの、個人的なことにも少しは取り組もうと思い、あることを実行した。
書籍&書棚の整理である。
何を隠そう。生来の無精がたたって、もはや書棚と書籍をつめた段ボールなどが壊滅状態である。
整理のために購入した本棚が搬入時のまま放置されているくらいにひどい。
丸1日かけて多少観られるようにはなったが、「文藝春秋」の今月号を手に取った時点で整理整頓は中止となった。
「読みはまった」のである。今月号の特集は「私の人生を決めた本」であった。
当然、そこで紹介されている本を持っているか持っていないか、どこにあるかの捜索活動となった。
また、「私の人生を決めた本」とまではいかないが、オススメの本、想い出の本を紹介したあの本は何処にと、せっかく片付けた書棚や箱をひっくり返すこととなった次第である。
とまれ、1日の慣れない整理整頓が水泡に帰した代わりに再会した本が画像にある2冊である。
ひとつは、1990年、まだ20代の国語教師であった吾輩が出会った「青春の一冊」という文庫本である。
安岡章太郎、城山三郎、吉村昭、野坂昭如、平岩弓枝、高樹のぶ子、俵万智、瀬戸内寂聴、吉行淳之介、藤沢周平、津本陽、柳田邦男、塩野七生、陳舜臣、村松友視などなど、当時の第一線級そろい踏みで、みずからの「青春の一冊」をこれまた見事な文章で紹介しているのである。
あれから30数年、紹介されている本を読了していくとともに、今日に至るまで、それぞれの紹介文自体をまさに「韋編三絶※」と言ってよいほど折に触れて読み返している。
吾輩注「韋編三絶(いへんさんぜつ)」とは、綴じ紐が3回擦り切れてしまうくらいに何度もくり返し読むことのたとえなのである。
さらに、もう1冊、今般、日本大学の理事長に就任した林真理子先生の「名作読本」というこれまた読書案内的な本である。
こちらは、比較的吾輩世代に近い林先生のご紹介ということで、古今東西の名作、有名作品に加えて、「ノルウェイの森」、蒲田行進曲」、「キッチン」などなど、当時の話題作もあり、楽しく読める文章読本なのである。
先にあげた「文藝春秋」五月号と併せて、この3冊に読みはまったGW中盤であった。
ちなみに吾輩の書棚は、文芸書、専門書以上に、「漫画」に溢れていることも、あえて触れておこう。日本の漫画の文化りレベルは世界に誇れるものである。
本日はここまで。