招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R2 8/22・23

拙ブログご愛読の皆様、「3月のライオン(作 羽海野チカ)」という漫画をご存じだろうか。まあ、吾輩と縁もゆかりもないのであるが、この週末はこれについて語りたいのである。

将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦第4局の2日目が20日、福岡市の「大濠公園 能楽堂」で指され、藤井棋聖が勝利。無傷の4連勝で七番勝負を制して王位を奪取し、史上最年少となる18歳1カ月での二冠保持&八段昇段を達成した。というニュースは、先週あらゆるメディアにて報道されていた。

ちなみに、藤井棋聖の対戦相手であった木村王位は、昨秋、最年長初タイトル獲得の記録保持者として、その当時大きく取り上げられた存在である。文藝春秋とかにも特集されていた。

将棋の世界に限らず、スポーツ界などにおいても、若きチャレンジャーが、長くその道に君臨してきた実力者を打ち破っていく姿を、世の中はもてはやす。もちろん、それはそれで素晴らしいことであり、

何の文句もない。この一連のことを見ていて、ふと、先に揚げた「3月のライオン」第4巻に描かれたワンシーンが頭に浮かんだのである。

どのようなシーンかというと、

今回の藤井棋聖のように、すさまじい強さを持った名人(複数のタイトルを保持)がいる。その名人に、やっとのことで挑戦権を得た中年の実力者がチャレンジするものの、一勝もできずストレート負けを喫する。

そこで、敗北後の中年の実力者が、

「ウサギとカメ」ってあるじゃん。
あれの「ウサギ」のもっと上、「ウサギ」じゃなくて「鳥」、
…宗谷(名人の名前)見てると、自分は「カメ」か「地を這う虫」な気がしてくる。
…でもって、まいるのは、「ウサギ」は過信して自滅してくれるけど、名人は「天才」と呼ばれる人間のごたぶんにもれず、サボらない。

どんなに登りつめても決してゆるまず、自分を過信することがない。
だから、差は縮まらない。どこまでいっても。

しかし、「縮まらないから」といって、それがオレが進まない理由にはならん。

「抜けない事があきらか」だからって、オレが「努力しなくていい」って事にはならない。

と、語るのである。

差が縮まらないからといって、自分が進まない理由にはならない。
抜けない事があきらかだからって、自分が努力しなくていい事にはならない。

「漫画のセリフでしょ」と言うことなかれ。である。

物心ついて、早や半世紀、自慢ではないが、人様のはるか上位を走ったという経験が全くない「見上げる立場」の吾輩である。

このセリフは「何かいいなぁ」と思うのである。いかがだろうか。

本日はここまで。

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