招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R3 12/2・3

しばらく前にいただいた、東京書籍さんの教育情報誌「NEW SUPPORT国語Vol36」を読んでみた。

いつも以上に、充実したエッセイが7編掲載されている。

 

京都大学教授の定延利之さんの「算数脳と国語脳」は、文章表現の読み取り方を改めて意識させる実に面白いものであった。

算数脳と国語脳に限らず、英語脳、中国語脳というものまで存在するという。それぞれの異なる表現や考え方は場合によって「異なり」を見せる。そのような「異なり」を相手にするのが国語脳なのだそうな。

たとえば、

同じ失敗を二度繰り返して怒られました。失敗は全部で何個でしょう?

という問いに対して、算数脳で考えると失敗は3個、国語脳で答えると失敗は2個になるのである。

かの太宰治の表現にも「私は既に三度、盗みを繰り返し、ことしの夏で四度目である。」とある。

この表現だと盗みは4個となるが、算数脳であれば、「三度繰り返し」た盗みは、この時点で4個、「ことしの夏」で5個目である。

おわかりいただけるだろうか。

もう1本、ご紹介したいエッセイがあるのだが、それはまた明日。

本日はここまで。

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