招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R2 8/15

お盆の十五日、「精霊(しょうろう)流し」の日である。

ざっくり説明すると、「精霊流し」とは、長崎県内各地でお盆に行われる伝統行事である。
初盆を迎えた故人の家族らが、盆提灯や造花などで飾られた精霊船と呼ばれる船に故人の霊を乗せて、「流し場」と呼ばれる終着点まで運ぶ。

夕刻から開催され、爆竹の破裂音・鉦の音・掛け声が交錯する喧騒の中で行われる。

精霊船は山車(だし)を連想させる華美なものであり、見物客が集まる。「祭り」と誤解されることもある(さだまさしさんの名曲「精霊流し」のイメージを抱いていた観光客などは非常に驚くことになる。)が、あくまでも故人を追悼する仏教(とはいえ、爆竹の音などは中国の色合いが強いのかなと。もともとは爆竹は魔除けの意味があったそうで、精霊船の行く道を浄める行為なのである。)の行事である。

初盆でない場合は精霊船は作らず、藁を束ねた小さな菰(こも)に花や果物などの供物を包み、流し場に持っていく。精霊船や供物は、以前(かなり昔である)は実際に海へと流されていた。

吾輩が暮らす諫早市においても、精霊流しが見られる。

長く、長崎日大の第2グラウンドがある横島の空き地に集められていたのであるが、今年はそれよりももう少し先、久山港のところにできた諫早市の野球場とかの駐車場に集められていた。

吾輩も毎年、亡き父(吾輩が19歳の頃、昭和57年の長崎大水害の年に急逝したので、ずいぶんと長いときが流れてしまった。)への供物を持って行っている。

第2グラウンドの近辺から長崎日大の校舎の方向を見つめて「親父、長崎日大を見守ってくれ!」と手を合わせてきた。

今年はちと離れてしまったのであるが、まあ方角は同じである。校舎の方向に向かって「今年は特に頼むよ!」とお願いした。

毎年毎年、準備から案内、交通整理などなど、諫早市の職員のご尽力に感謝申し上げたい。

本日はここまで。

 

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