あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
2021はどんな1年になることだろうか。
ここにきて、さらに不安が募る世情ではあるが、
とにかく、みんなで力を合わせて乗り越えていくしかない。
拙ブログご愛読の皆様のご健勝を祈りつつ、皆様のご尽力の程を切にお願い申し上げたいものである。
さて、お正月三が日に吾輩はある文章を読み耽った。
昨年末に、日本大学の大先輩から頂戴したものである。
タイトルは『日本大学を思う』、何を隠そう、永田菊四郎先生の著作である。
永田先生が日本大学の第五代総長に着任なさったのが昭和33年、日大紛争等の学園問題を収束することに尽力し、その引責として辞表を提出なさったのが昭和43年9月30日であった。
その後、永田先生は自らに謹慎を課されていらっしゃった。
『日本大学を思う』の「むすび」には、昭和43年12月15日記とある。
永田先生が亡くなったのが昭和44年9月18日であるから、おそらく最後の筆に近い文章ではないだろうか。
その内容は、まさしく、永田先生の日本大学への思いが詰まったものであり、永田イズムを賛仰し、すべての教育活動の礎とする長崎日大にとっては「教科書」いや、「バイブル」と言えるものである。
今後縷々ご紹介させていただくこととなるが、まず、新年においてひとつだけ取り上げておきたい。
第二章「教学基本姿勢の確立」の四、「愛情基本の教育」の一節である。その一部を抜粋する。
愛情は、元来、教育の基である。人格の触れあいも、人間理解も、さらにはまた、研究や指導もみな愛情にもとづく。愛情なきところに教育はなく、愛情なき者は教育者たるの根本的資格を欠くものである。
(中略)、全教職員が愛情教育に意を用いて、研究や教育の面についてのみならず、課外活動や生活指導の点などにも、こまやかな愛情を注ぐべきである。
それは教師の心のもち方ひとつにかかるのである。すなわち、「ちょっとの心づかい」によって、案外大きな効果を上げることが出来るのである。
厳めしいことではない。大きなことではない。
「ちょっとの心づかい」なのである。
コロナ禍に限らず、様々な要因において、世の中が、人の心がささくれ立っているかのような様子を、耳にし、目にする昨今である。
「愛情にもとづくちょっとの心づかい」を大切にしたいと年頭に痛感した次第である。
本日はここまで。