ふとしたことから、素敵な言葉と再会した。
もう20数年前になるだろうか。中学校3年生の担任から、高校へと連れて上がった当時であった。一緒に担任を務めていただいた杉本寛人先生から教えていただいた言葉である。
杉本先生は公立高校でのご経験(校長職も)豊富な方で、勢いだけで突っ走っていた吾輩を本当に支えていただいた。
生徒のみならず、吾輩も杉本先生の薫陶を受けた一人である。
あるとき、勢い余って、生徒たちを叱りつける吾輩であった。
ひとしきり吾輩のお説教が終わり、二人になったところで、薪を背負って本を読んでいる銅像でおなじみの二宮尊徳の言葉と言われてるんだけどねと、
「子どもがかわいいと思ったら、叱るときでも、一呼吸おいて、まずよいところを三つみつけて、それをほめる。そしてそのあと、二つくらいの割合で、叱れ」という意味だという説明つきで、
「可愛くば 五つ数えて(教えて) 三つほめ 二つ叱って
良き人にせよ」 という言葉を教えてくださった。
先日、とある書籍を手にして思い出した言葉である。杉本先生の優しい笑顔と温和な語り口とともにしみじみ思い出した。
恩師の言葉をもう一度胸に刻む吾輩であった。
本日はここまで。