この週末、ついつい読みはまってしまった書籍がある。
何を隠そう!「教科書」なのである。しかも、吾輩の専門である「国語」ではなく、「家庭科」の教科書なのである。
そもそも、発端は先週の金曜日に実施された「教科書選定委員会」であった。当然のことながら、毎年、次年度以降に使用する教科書の選定は各教科において綿密に研究・検討を重ね、慎重に決定していくのである。
今回の「教科書選定委員会」は、その結果、「何故にこの教科書を選んだのか」を、各教科主任が共有し、保護者の皆様(育成会の代表の方)にもご説明申し上げることを目的としたものである。
吾輩もその会に参加していたのだが、その流れで手に取った教科書の面白さに驚いたのである。
新学習指導要領の新しいポイントのひとつである「歴史総合」の教科書は、歴史というよりは、まさに「教養」の塊であった。新しい教科設定となった「論理国語」などは、「こうすればいいのに(単発の文章に留まらず、対照的な思考を並べて掲載してある。)」と以前から考えていたことが具現化してあることに驚いた。
中でも、「家庭科」である。
これからの社会生活、自らの衣食住を支えるための知識と学びが満載なのである。しかも、見やすく面白い。「生きる知恵と基礎知識の宝庫」である。
選定委員会終了後、すぐに、家庭科の才木先生のところへ行き、教科書と副教本を貸していただいた次第である。
選定委員会を終えた後、ご参加いただいた保護者様から、「先生たちが実に細やかな検討を重ねて使用する教科書をしっかり選定していることがよくわかりました。私はこれまで子どもの教科書をしっかり見るということはありませんでしたが、今後、興味を持って読んでみようと思いました。」というお言葉を頂戴した。
「教科書を教える」のか、「教科書で教える」のか、などという論議は吾輩が新任であった大昔からあったものだが、そのどちらも大切である。
みんなで充実した学びを続けていき、「教科書って面白いなあ。」「教科書って役に立つね。」「卒業してからも持っていた方がいいよね。」と、生徒さんたちに思ってもらえるような使い方を目指していきたいものである。
本日はここまで。