日曜日、代休、祝日と3連休となった長崎日大である。連休とはいえ、体育大会の疲れも見せず、約1ヶ月後にせまる県高校総体・市中総体に向けての部活動の皆さんの練習は熱気を増している。
連休を利用しての「出稽古」に取り組んでいる部活動が多い中、校内を見回っていると、柔道場にビッグなお客様が。
柔道の81㎏級の第一人者である佐々木健志さんである。
「えっ、なんでここにいるの?」というレベルのビッグネームなのである。
説明しよう。佐々木さんは、GS(グランドスラム)やアジア選手権での優勝経験を持つ、筑波大学における永瀬さんの後輩にあたる(本校から筑波大学に進んだ田川くんの同級生、木村くんの先輩でもある。)柔道家である。
吾輩が佐々木さんを知ったのは、2020年の全日本選手権、この大会での優勝経験がある重量級選手などを次々に下し、81㎏級にもかかわらず、見事3位入賞を果たした頃だったかと思う。
2021年には、GSパリ大会において、のちに世界ランキング1位となる海外の強豪たちを相手にオール一本勝ちでの優勝を果たしている。
2022年には、GS東京において、準決勝で永瀬さんに敗れるものの、日本代表として参加したアジア選手権にては優勝している。
とにかく、全日本レベルというよりも、世界レベルで活躍してきた実力者なのである。
その競技者としての強さ、実績というものは前述したとおりなのだが、やはり、痛感するのはその謙虚さ、礼儀正しさである。永瀬さんや先の全日本体重別を制して日本一となった老野くんしかりであるが、気さくでさわやかな人柄なのである。「強くなる人ってこんな感じなのかな。」と思う。
また、さらに魅力を感じたのが、本校の柔道部の皆さんへのご指導の細かさ、わかりやすさである。
吾輩は、10数年前、本校柔道部顧問である松本太一先生の研究や技術指導の細かさと丁寧さに驚いたことがあるが、佐々木さんのご指導もまたしかりであった。
関節技への入り方や背負い投げのコツなどの指導を見ていたが、「信じられないくらいの身体能力を持つアスリートがここまで細かく考えて取り組んでいるんだ。しかも、それをわかりやすく、言葉で説明できるんだ。」と驚き、感服してしまった次第である。
そして、さらに嬉しかったのは、そのご指導を受ける柔道部員の皆さんの表情であった。「学び取ろう」「強くなりたい。」という気持ちに溢れた良い表情、真剣な視線であった。
おそらく、彼らはこんな表情を普段の授業でも見せているに違いない(笑)。
佐々木健志選手、お忙しい中でのご来校、本当に有り難うございました。
柔道の技術に加えて、「考える」「研究する」という姿勢、それをわかりやすく教える、伝えるという言葉の大切さを学ばせていただきました。
本日はここまで。