終業式である。
毎年、長崎日大の第1学期終業式は「平和について考える日」としている。
吾輩も終業式のご挨拶の中で、
さて、毎年、長崎日大の1学期終業式では、「平和」についてお話をしています。
改めて申し上げるまでもなく、1945年8月9日午前11時2分に6日の広島に続いて、長崎に原子爆弾が投下されました。爆発の瞬間、放射線と猛烈な熱線と爆風が長崎の町を襲いました。放射線は、人体を破壊し、多くの命を奪いました。その当時の長崎の人口は、約24万人ですが、その内、死者が73,884名、約7万人の命が一瞬で失われたのです。一瞬で7万人です。
約2年半続いている新型コロナウイルス感染症による日本全国のこれまでの死者数が約3万1000人であることからも、その被害のすさまじさ、「戦争」というものの桁外れの恐ろしさがわかると思います。
私は、毎年この平和についてのお話の中で、ノーベル平和賞を授賞したマザーテレサという方が「世界平和のために私たちはどんなことをしたらいいですか」と尋ねられたときに、「あなたの近くにいる人を大切にしなさい」と答えたというエピソードを語っています。
皆さんにとって近い存在って誰でしょうか。それは、家族であり、今皆さんの周りにいるクラスの仲間であり、同じ学校で学んでいる長崎日大の仲間たちです。大切にできていますか。
自分とは異なる存在、異なる努力をお互いにリスペクトできていますか。
また、感謝の気持ちを忘れない。人の迷惑になることをしない。公共のものや場所を大切にする。人をからかったり、いじったりしない。目についたゴミを拾う。これも大切な平和への貢献です。世界の平和といえば、何だか大きすぎてと思う人もいるかもしれません。しかし、平和のタネは身近なところにあるのではないかなと思います。
などなど語った後、
高校生平和大使として活動し、長崎から平和への思いを伝え続けている川端さんをご紹介します。心を落ち着かせて川端さんの言葉と歌に耳を傾け、「平和」を考えるひとときとしていただけたら幸いです。
と結んだ。
「長崎に生まれ、育ち、そして学ぶ私たちには、世界の平和と人類の福祉に貢献する使命がある。」力野理事長先生が校長時代によく語っていた言葉である。
平和の有り難さを噛みしめ、感謝するひとときであった。
本日はここまで。