招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R2 5/19

長い臨時休業と分散登校の期間を経て、本日より、長崎日大は、「フル稼働!」である。中1~高3までのみんなが元気に登校してくれている様子を見ると、それだけで嬉しくなる吾輩である。

学校再開にあたり、吾輩が「大切なことだな」と痛感した文章がある。

長崎日大が誇る「碩学」こと、梅本博先生が、担当しているクラスに配布したプリントにあった一節である。

「スペイン風邪に学ぶ…」というタイトルが付いた文章は、100年前に流行したスペイン風邪の状況と、それがもたらした「その後の世界への影響」について綴られている。

「スペイン風邪は、第一次世界大戦の終息を早めたと言われているが、戦後処理に大きな傷跡を残した。」つまり、その影響から、ドイツ、アメリカ、フランスなどなど各国の思惑や動向が深く絡み合い、第二次世界大戦へとつながっていく。」というくだりは「なるほど!」と頷いてしまった。
――― 梅本先生は最後にこう綴っている。

感染症の流行は、歴史のかく乱要因となり、社会変動の引き金となった過去があるのです。パンデミックの後、人間は短絡的な方向へ向かいやすいのです。警戒心を持っておくことが大切なのです。人間同士が戦うときではありません。強力なウイルスとこれからも戦い続けなければなりません。マスクをすることは、自分を守るだけでなく、大切な他人の命を守ることです。今こそ、人間の命の尊厳に気づかねばなりません。新しい生活習慣を守ることが、自分を、級友を、家族を、そして社会を守ることなのです。その責任を果たさなければならないのです。昼食の時間など校内での過ごし方においても、気の緩むことがないようにしてください。

そして、最後には、あの与謝野晶子さんの言葉が添えてあった。
私は今、この生命の不安な流行病の時節に何よりも人事を尽くして天命を待とうと思います。「人事を尽くす」ことが人生の目的でなければなりません。私たちはあくまでも「生」の旗を押し立てながら、この不自然な死に対して、自己を守ることに聡明でありたいと思います。

本日はここまで。

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