招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R2 5/28

諫早市芸術文化連盟の皆様による「諫早文化」第15号が届いた。
巻頭からページをめくると、長崎日大の在校生、卒業生、縁(ゆかり)のある先生方のお名前が沢山出てくる。最終ページまで一気に読み進めてしまった。

昨年度の「諫早市中学生・高校生文芸コンクール」入賞者のページに、本校生徒の名前を見つけ、喜びつつ、ページをめくると。
「市民音楽祭」のページでは、市民音楽祭のプログラム表紙や看板のデザインを作成したとして、デザイン美術科の濵田萌さんの名前があった。諫早市美術展のページには、元デザイン美術科の鶴田英昭先生の作品が「諫早ロータリークラブ賞」として紹介されていた。諫早市民文化祭文芸大会のページには、元国語科の前田みどり先生の俳句が入選作として紹介されていた。その後に続く、作品紹介の俳句のページには、前述の前田みどり先生の両隣に、元国語科の外輪ふみえ先生と元英語科の吉田睦子先生の俳句が並んでいた。

ちと、ご紹介しよう。

前田みどり先生
野分だつ オラショの岩の しめりかな
島猫の ゑのころ草を 跳ねてゆく
神無月 島風の彩 変へにけり

外輪ふみえ先生
花冷や 国書国書と 喧し  ※吾輩注「喧し(かまびすし)=騒がしい」
古書店の 動くことなき 古簾
精霊舟 見送る伯父の 身じろがず

吉田睦子先生
ファドに酔ひ 秋思に溺れ 行く酒場
露の世を 見つめ幾歳 眼鏡橋
蜩の 木霊染み入る 深山かな  吾輩注「蜩(ひぐらし)」

野口彌太郎顕彰委員会の委員長を務めていらっしゃる、デザイン美術科の木下伸弘先生(長崎日大第七代校長)のご挨拶の文章も読むことができた。長年、諫早に棲み着いている吾輩としては、長崎日大や吾輩個人に縁のある友人知己まで含めると相当な数の皆様が「諫早文化」に登場している。今回の「諫早文化」第15号の編集委員長である上村紀元様の編集後記に

「幸いにも私たちの郷土には、時代や自然、人間に対する深い思いやりに満ちた文学が遺されています。美しい情緒は人間の傲慢さを抑制して謙虚さを教えてくれます。ささくれだった心を癒やし、心に力を与え、安定剤のような役割をはたします。」とあった。

僭越の極みであるが大きく頷いた次第である。諫早市芸術文化連盟の皆様に心からの感謝と敬意を表したい。

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