招き猫先生の『ことちか日記』

招き猫先生の『ことちか日記』R5 1/16

この週末は「大学入学共通テスト」一色の状態であったが、実はまた違った形の大勝負が繰りひろげられていたのである。

新装なった日本武道館で開催される春の全国高校柔道選手権出場をかけた長崎県大会が時を同じくして開催されていたのである。

土曜日の個人戦は、5階級のうち、3階級で優勝。
日曜日の団体戦は2年連続となる優勝。

これだけ書くと「すごいね。よく頑張ったね。」というところだろうが、今回はちと状況が違っていた。

なにしろ、大会前から主将が怪我で出場できないことがわかっており、さらに直前での怪我、体調不良が相次いだのである。

いつも元気いっぱいの柔道部諸君が別人のような顔つき、試合内容であった。

それでも、強豪である長崎南山さんにかろうじて勝つことができた。

文字通り「辛勝」である。先鋒から副将まですべて引き分け、大将同士の一戦は、残り10秒で、川口くんが技有りを取り、決着であった。

どこの学校もみんな一生懸命練習しているわけだが、もしかしたら、長崎日大の鍛錬がほんの少しだけ上回っていたのかもしれない。

絶不調の中での優勝は長崎日大柔道部にとって「大きな試練」であり、「大きな経験」「大きな学び」となったことだろう。

そして、もうひとつ、特筆したいことがある。

個人戦において、73㎏級の橋本くんが見せた大健闘である。

とにかく、この階級は県内に実力者が多く、橋本くんの1回戦も2回戦も全国レベルの選手との組み合わせであった。

ところが、である。

橋本くんが1回戦~準決勝と勝ち抜き、決勝戦まで進出したのである。

日本武道館が見え始めた決勝戦では惜しくも涙を飲んだが、県内柔道関係者が驚く快進撃であった。

これまた、日頃の地道な鍛錬の賜物だと思う。

吾輩の持論であるが、ある程度のところまでの準備がないと番狂わせは絶対に起こらない。いくら幸運に恵まれようともそこに至るまでの鍛錬の積み上げがあって、初めて生まれるのが番狂わせだと思うのである。

なかなか勝てなかった相手に、しかも続けて勝つことができたのは、橋本くんのたゆまぬ努力があったからなのである。

長崎日大柔道部の「絶不調での優勝」と「橋本くんの大健闘」に拍手を送りたい。

柔道部の皆さん、保護者様、本当におめでとうございます。

ここからまた、心身ともに整えて、鍛えて、春の日本武道館での大暴れを期待しています。

本日はここまで。

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