2020.10.04~10.10

2020.10.10 どこ見る?ど~見る?

総合型選抜(旧:AO)入試、学校推薦型(旧:推薦)入試の準備を始めている生徒の皆さんが多くなるのが、この季節です。

これらの試験に良く課されるのが小論文です。恐らく、出願予定の高3生の皆さんは、着々と準備に取り掛かっていることでしょうね。小論文の出題方式には、幾つかのパターンがありますが、未だに傾向として強く残っているのがグラフ・図表の読み取りを要するものです。

1例として挙げたのが、右の「携帯電話の利用率」のグラフです。このようなものが4~5種類組み合わさって、それらを総合的に読み取って言えることを踏まえ、”あなたの考えを述べなさい”というテのお題です。さて、あなたはこのグラフをどう見て、何を見出しますか?

限られた時間の中で幾つもの図表をチェックする、しかも肝心なのは読み取ることではなく論じて書くことです。ダラダラ時間はかけられません…となると、違いを見抜く目がやはり重要になってきます!何の為に世代で区切り、何の為に男女別を載せているのか、それを考慮に入れて見てみれば、10代~50代が高いこと、30代以降男女に差が大きいことなど”特徴的な違い”が見えてきます。その辺りに気付くと、社会活動を活発に行うデジタル世代、仕事での利用が多い男性社会人の実態など、注目できそうなポイントが見いだせてきます。

これはほんの一例ですし、データも若干古いです。言いたいのは、こういうパターンの出題は”慣れ”が肝心だということです!文章書くのは得意な方だから…なんて油断していると、大変な目に遭いますよ。ネタを見つけ出す力があって、はじめてそのネタを書くことが出来るわけですから。きちんと対策を講じ、合格に近づこう!

2020.10.9 見えないところで…

秋になり、追い込みモードに入った高校3年生には、模擬試験の嵐が待ち構えています。実力を正確に分析し、自分と同じ大学・学部学科の志願者内での自身の立ち位置を確認しながら、受験対策の方向性を定めていくための大切な取り組みです。

一番大変なのはもちろん生徒の皆さんですが、進路指導部・高3担任陣を中心とした運営側もハードな校務に追われています。今日も、既に時間は夜の8時をとっくに回っていますが、部活動の指導や講座の学習指導を終えた先生方が、明日の試験実施に向けた準備をしていらっしゃいます。5教科の試験問題・受験カード・志望校コード表などを、各クラスの人数に合わせて数えてセッティングします。挙げただけでも、7種類×250名=1750部を数え振り分けている計算になります。模試の性質上、直前に準備せざるを得なく、大変です…

しかし、どの先生方も、丁寧かつ熱心に試験運営にご協力くださっています。わざわざ口にはされませんが、「生徒たちが頑張ってるんだから…」との想いがあるからなのだと思います。授業や添削、質問対応といった”見える化”された部分に限らず、先生方による見えない支援が続きます。それも全て、”みんな(生徒)と一緒に喜びを分かち合える瞬間のため”ですね♪

2020.10.8 学習のターゲットは?!

放課後講座が終わり、職員室でひと息ついていると、女子生徒が尋ねてきました。

「先生…模試の過去問とかを解いていると、どうしても時間が足りず最後が雑になってしまうんですけど、ど~したらいいですか?」とのお悩み相談でした。聞けば、古文の読解に多くの時間を要してしまって後半の現代文分野に時間を回せない。漢文→古文で時間貯金を作れ!という私の指示どおりになかなか出来ないとのこと。

「通読して大意を取るような古文の読み方が足りない」彼女と一緒に現状分析をした結果、そこにテコ入れして週明けから速読用の古文問題集を個人添削でスタートする約束を交わしました。

通常、問題集などの課題は、単語の意味・文法・口語訳・文学史など、細々した知識も散りばめながら総合的に力を付けることを目的としています。もちろんとても大切な学習方法です。真面目な生徒ほど、一つひとつで立ち止まり、知識を確認し丁寧に丹念に解答を作り上げて課題を済ませて来ます。「時間かけたなぁ」提出物を見ればスグ分かります。ただし、「読解スピードを上げる」この1点に拘るのであれば、かえって設問の細かさ・多さが妨げになります。まさに、真面目女子あるあるとしての悩みというワケですね。その点、取り入れることにした個別添削の問題には、やや短めの古文に1問だけ内容読解の問題がついているだけ!ガーッと読んで、なんとなく全体像を把握するトレーニングに適しています。

何を意図した、何を目的とした学びか?考えながら学習していますか?
ターゲットが変わればやることが変わります!

2020.10.7 やりがちな”論理の飛躍”

高1中間考査の範囲の1つに、漢文「鶏鳴狗盗」がありました。戦国時代の斉の宰相であった孟嘗君は、諸国に名高い賢臣で、そんな彼を当時の強国である秦の昭王が殺害を目的に自国に呼び出す…こんな内容で物語が始まります。このピンチを、食客(私的に雇い入れた家来)が泥棒や鳴き真似といった変わった特技で救い出すという内容です。

幾つかの問いの中で、こんな出題をしました。
問、囚欲殺之。(囚へて之を殺さんと欲す) とあるが、それはなぜか。説明せよ。

生徒の答えとして多かった解答に、「孟嘗君が諸国にも知られるほど賢かったから。」といったものがありました。残念ながら、これでは×ですね。えっ、ダメなの?と感じた生徒の皆さんもいるのではないでしょうか。そう感じたアナタは、自分が日頃やらかしている論理の飛躍に気づいていない可能性があります。

○孟嘗君がとても賢い。

他国・敵国に優れた人物がいるのは、秦にとっても脅威・心配の種である。

○(だから)早めに始末してしまいたい。

が正しい理屈≒論理ですよね!筋道立てて説明しなければ、自分では分かっている・ちゃんと述べているつもりでも、相手には伝わらない。話す場合でも記述する場合でも、この「論理の飛躍」は気を付けなければなりません。心がけましょうね☆彡

2020.10.6 いるだけで素晴らしい☆彡

考査期間中は会議等が続き、この時期に実施しておくべき中学校訪問が叶いませんでした…

そこで6日に、市内3つの中学校にご挨拶や入試関係のご質問に対する対応に伺いました。①授業 ②授業 ③会議 ④来客 ⑤中学校訪問 ⑥授業 ⑦中学校訪問とびっちり詰まった予定をこなし、さすがに若干の疲労感を感じながら日大坂を戻ってきました。すると、今月になって変わった10月の言葉が出迎えてくれました。
たまには頑張ってる自分を褒めてあげよう
ジーン…何て温かい言葉でしょう。”吹き飛んだ”は大げさですが、かなり癒されました♪ 「お疲れ、オレ」と思わず呟いてしまいました(笑)

作者である末竹先生曰はく、「最近続く自死のニュースや深刻な事件、コロナ禍で規制された生活…世の中が何だか殺伐としているように感じます。せめて長崎日大のみんなには、自己肯定感を持って過ごしてほしい。君は君で良いんだよ!と伝えたかった。」とのことでした。

池内校長も、常に生徒に対する”敬意と感謝”を口にしておられます。「生まれて来てくれてありがとう、長崎日大を選んでくれてありがとう」と。みんなは、いるだけで素晴らしい存在です。それだけで100%なんです。嫌なこともあるでしょう、苦しいこともあるでしょう。でも、どうか末竹先生の気持ちを汲み取り、自分を認め褒めてあげる心を大切にしてください♪

2020.10.5 実践的な”言語技術”

中3の言語技術の授業では、現在「報告」の単元を扱っています。日々の生活や仕事の場面では、色んな機会に、誰かに何かを報告する必要性に迫られます。そのシチュエーションによって、報告の仕方や優先順位が変わってくるということを学んでいきます。

単元学習の設定は、「悪戯っ子に持ち物を取られ、返してほしい取られた側の子どもがジャングルジムのてっぺんまで追いかけたものの、バランスを崩して落下する…という事故が起こった」場面を想定しています。

はじめに学習したのは、「もしも自分がたまたま公園に居合わせた小学生で、119番に通報するとしたら」の設定です。この場合、①事故の程度(救急車の必要性をまず判断する必要があるからです) ②事故が起きた場所 ③事故が起きた時間 ④怪我をしている子どもの情報 ⑤通報している自分の情報 などの手順で説明していくことになります。①と②については、社会問題となっている救急車のタクシー化と絡めながら議論して、①をまず伝えることの重要性も併せて確認します。

次に、「もしもあなたがこの公園の管理人で、市に報告書を提出するとしたら」と設定を変えます。緊急性がないため、一般的で伝達しやすい5W1Hの「いつ、どこで、誰が、どうした」に基づいて書類を作成することになります。また、通報にはない「診断の結果」や「対策」なども報告書には必要になってきます。このような学習を通して、”場面や立場に応じて、同じ出来事でも報告の方法が異なる”こと、だからこそ”伝達技術として、いつでも落ち着いて報告ができる型を修得しておく必要があること”を生徒たちは理解していきます。

画像は、PCルームで生徒が実際にWordで作成した報告書です。所要時間は、考査答案の返却をした後の、30分足らずの時間でした。言語技術の学習の積み重ねと、技術の授業やGEP学習によるコンピューター技能の習得により、若手ビジネスマン顔負けの実践的な文書作成ができています☆彡

2020.10.4 刺激ON 知識IN!

長崎県の公私立高校で組織されている、長崎県高等学校進学指導研究協議会(通称:進研協)が企画した「九州大学入試指導研究会」に参加して来ました。

代々木ゼミナール福岡校様の全面協力を得て、最新の入試情報を共有する全体会と、九州大学合格に向けた入試指導の在り方を教科・科目別に学ぶ分科会が行なわれました。前半の入試トレンドについては、あらためて確認になりましたし、50枚を超えるスライド資料には持ち帰って生徒・保護者とも共有すべき情報がぎっしり詰まっていました。また、分科会では九大の入試傾向を踏まえた指導法について、予備校での実践を織り交ぜながらご指導いただきました。大学の入試難易度によって、出題の狙い・解答方針なども大きく変わってきます。実際の入試問題と合格者答案の実物を活用しながら、どう指導してどのような解答を引き出せるレベルに到達すれば九大合格が見えてくるのか?そのイメージをより明確に形作ることができました。

県内進学校からもたくさん先生方が集まっており、一緒に研修できたことが大きな刺激になりました。また、貴重な知識もインプットできてこれからの指導に活かせそうです。出席者名簿を見ると、計137名の参加者でしたが、うち17名は長崎日大の教師陣です。日大率12.4%!県内の学校数から考えても、かなりの占有率といえるかと思います。生徒に負けるな!私たちも、ヤル気・本気・元気で頑張っています。

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